●報告:第64回東京都剣道大会

矢口剣志会 松本卓也

2016年2月28日(日)東京武道館にて第64回東京都剣道大会が開催されました。
本大会は、警視庁、皇宮警察、消防、法務、学連、各区連盟の代表全46チームが各所属団体の名誉を懸けて7人戦で争う大会になります。大田区からは2チームが出場しました。

【選手】
Aチーム…監督:荻津先生(東競)、先鋒:瀬川(馬青剣)、次鋒:佐野(南蒲)、五将:西村(大)(鵜の木)、中堅:山城(修剣会)、三将:福田(東競)、副将:松本(矢口)、大将:坂田(修剣会)、補欠:渡邊(池少剣)

Bチーム…監督:鎌田先生(矢口)、先鋒:西村(雄)(鵜の木)、次鋒:青木(区役所)、五将:佐藤(高砂香料)、中堅:石田(東競)、三将:渕(鵜の木)、副将:平松(小池剣)、大将:野崎(羽友会)、補欠:小田(高砂香料)

大田区Aは1回戦で実業団選手を中心に揃える千代田区Bと対戦。先鋒瀬川は大学時代の同門同期対決(しかも相手は主将)を鮮やかなメンで勝利し、幸先のよいスタートを切りました。続く次鋒佐野、五将西村(大)は常に試合を優位に進めながらも一本が奪えず引き分け。中堅山城は竹刀を振らずに二本取得するという神業で瞬殺し、勝利も見えたかと思ったものの、相手も底力を発揮し、三将福田が二本負け、副将松本が一本負けと完全な大将戦に。ここで大将坂田が足を引き摺りながらも執念でコテを奪い一本勝ち、結果3-2で勝利しました。
二回戦は昨年の全日本学生団体で3位となった日体大の現役メンバーで構成される学生クラブAと対戦。先鋒瀬川よく戦うも、入りの早い相手に先を取られ二本負け、以下もその流れを断ち切れず、四連敗で勝負あり。なんとか一矢報いたい大将坂田は、昨年開催された世界選手権の日本代表村瀬選手に対しドウを決め意地を見せました。
大田区Bの1回戦の相手は、昨年Aチームが苦杯を舐めた江東区A。地区代表としては常に上位に位置するチームであり、今回も強豪選手を揃えての出場です。先鋒西村(雄)は初太刀で取得したコテが審判長の笛の合図より先に試合を始めたという理由で取り消される不運もあり結果一本負けするものの、次鋒青木が常に先を掛けた試合を展開し一本勝ち。五将佐藤が引き分け、続く中堅石田は実力を遺憾なく発揮しメンの二本勝ち。三将渕は、強豪選手相手に臆することなく戦い初太刀でメンを決め、続けざまにメンを追加し二本勝ち。副将平松は引き分ければ勝負が決まる展開であり、相手の上段の猛攻を紙一重で交わし続け、引き分けで勝利を決定づけました。大将野崎も地力のある相手と互角以上の戦いを繰り広げ引き分け、結果3-1で一回戦を突破しました。
続く二回戦は当大会19連覇中の警視庁A。世界選手権の日本代表2人を含む優勝候補筆頭チームです。ここではやはり地力の差と相手の勢いに飲まれ0-7と完敗でした。しかし内容としては悪くなく、五将佐藤、中堅石田、副将平松は一本負けで展開もほぼ五分であったように思えます。大会結果は優勝が警視庁A、準優勝が学生クラブAと、大田区は優勝、準優勝チームに破れた形となりました。ここ数年、本大会では試合の流れを掴めず敗れるという展開が多かったなか、チームワークよく各自の役割を発揮し、接戦をものにできたということは一つの収穫でした。一方で、地力の差が明らかに格上の相手に対してどう戦うかという課題も浮き彫りになりました。場所を蒲田に移して開催された反省会では、荻津監督からのお約束の「ご指導」も思ったより少なくほっとしているものの、来たる諸大会に向け各自のレベルアップとチームワークの向上に努めるよう、今後の稽古に一層熱をもって取り組む所存です。
最後になりましたが、荻津監督、鎌田監督をはじめとした大田区剣道連盟の諸先生方の日ごろのご指導、また当日朝早くより会場に駆けつけていただき竹刀計量などのバックアップをしていただいた区代表女子選手たち、ご声援いただきました応援の皆様にこの場を借りて御礼申しあげます。

【試合結果】

Aチーム
一回戦 大田区A 3-2 千代田区B
二回戦 大田区A 0-7 学生クラブA

Bチーム
一回戦 大田区B 3-1 江東区A
二回戦 大田区B 0-7 警視庁A

優 勝:警視庁剣道連盟A
準優勝:東京都学生剣道クラブA
三 位:警視庁剣道連盟B
三 位:皇宮警察本部剣道部

★広報:平成28年3月号

平成28年3〜5月の主な行事予定
平成28年3・4月の稽古会日程ほか
※下記の画像をクリックしてください。PDFファイルがダウンロードできます。

●報告:平成27年度研修会

蒲田支部事務局補佐
羽田少年剣道クラブ 須山美之

去る平成28年1月23日(土)24日(日)の両日、千葉県白子町の「ホテル青松庭 白砂」に於いて大田剣連研修会が執り行われました。
参加総数44名が前日からの大雪の天気予報にも拘わらず、剣連会員の日頃の行いが大変良い為か、嘘のように晴天に恵まれて、昼過ぎの受付開始時間には三々五々お集まり頂きチェックインを済ませることができました。
午後2時半からの稽古に先立ち記念撮影を行い、中村会長の挨拶を頂きいよいよ研修開始です。
豊村先生の講師のもと、まずは座学で恵土先生(金沢大学名誉教授)と豊村先生の師弟対談「八段に求められるもの」をもとにご講義頂きました。
高段者としての稽古に対する心得やそこから通ずる昇段審査への心構えは私のような駆けだしの初心者でも大変為になりました。
毎回、座学では資料のご用意からして頂き、研修会直後に迫る昇段審査に対応するご講義が大田剣連の合格率アップに大きく繋がっていると思っております。
座学の後は剣道形の稽古です。
太刀の形七本をじっくりご教授頂き、いざやってみると太刀が届いていない、目線は外れている、左足は残っている等、日頃の稽古不足を痛感いたしました。
その後の防具を付けての稽古も「縁を切らない」と言うご指導のもと地稽古と高段者の先生方が元立ちに立った稽古を付けて頂き初日稽古は終了いたしました。
入浴後、午後6時半から懇親会です。
入場時のくじ引きで宴席を決めて着席の後、大岡副理事長のご挨拶に続き中村会長の乾杯により開宴しました。
志茂田剣愛会の坪井先生の司会により和やかな雰囲気で宴会も進み、大岡副理事長の「昭和チック」あふれる歌謡ショーで盛り上がり、これからというところで残念ながら終了時間となった為、大久保副会長の〆でお開きになりました。
その後の有志による2次会の様子は参加者それぞれからお伺いください。

午前7時半朝食で2日目の開始です。
早起きして5階展望風呂で朝日を拝んだ先生方もたくさん見受けられ
清々しい気分で午前8時45分から稽古の始まりを迎えました。
まずは豊村先生ご指導のもと、昨日の続きの小太刀の形を3本ご教授頂きました。
太刀とは違った打太刀との間合いや小太刀による上段、中段、下段の構えなどをご説明頂きました。
毎度のことながら小太刀3本目のすり上げ、すり落し、すり流し、すり込みは特に稽古が必要だと痛感したしだいです。
その後、元立ちの前方に構えた竹刀へ左足の引き付けを特に意識しながらの前後への面打ちの練習、一足一刀の間合いから左足を送らないでの面打ち、遠間から間合いを詰めての面打ちなどをご教授頂きそれを意識しての回り稽古、最後に高段者の先生方が元立ちに立った稽古をつけて頂きました。
正座ののち豊村先生からの講評と入来院支部長の終了の挨拶と次回担当支部(池上)を発表して2日目の稽古を終えました。
昼食後、それぞれ解散して帰路につきましたが事故の報告もありませんので皆さん無事にご帰宅できたようです。

毎回、講師を務めて頂いています豊村先生をはじめ、剣連役員の先生方にはお忙しい中ご参加いただき大変ありがとうございました。
又、参加された会員の皆様方、蒲田支部事務局並びに今回の研修会運営にご協力頂いた支部会員の皆様には感謝いたします。
次回の研修会にも多くの方が参加いただくようにお願いすると共に、今後とも剣連並びに蒲田支部の運営にご協力頂きますようお願い申し上げます。

最後に毎年ご協力いただいております「白子温泉青松庭 白砂」様に感謝して平成27年度研修会報告といたします。