報告:平成29年度東京都青年剣道大会(女子の部)

仲六少年剣友会
田村 祥子

平成29年9月3日(日)東京武道館にて、東京都青年剣道大会が開催されました。
今回の大会は、大田区女子4連覇をかけたとても重要な大会、強いプレッシャーを感じつつも、粘りある試合展開を、後ろに繋いでいくという気持ちをチーム一丸となって繰り広げられた大会でした。

初戦の対戦相手は多摩市、1本も取りに行けず、取られず粘りに粘った末、代表戦となりました。大田区女子の絶対的信頼のある三森選手が代表として試合に臨みました。10分以上の激闘の末、相手と間合いを取り、相手を鬼の気迫で攻め綺麗な小手を決めました。
2回戦の対戦相手は強敵葛飾区、今大会で一番苦しかった戦いでした。初戦と同じく勝負運の神様に愛された三森選手が代表として出場し、相手の激しい攻めにも動じず、得意の面返し胴を決めました。この回も、1本も取りに行けず、取られずでしたが試合内容はとても良かったと感じます。初戦と同じく1本も取れなかった先鋒の試合を、中堅の川名選手は物ともせず、得意の攻めで相手を翻弄し、試合の流れを変え、安定した試合運びで後ろに繋いでいきました。大将の三森選手の対戦相手はとても打突が早く、強い選手でしたが粘り強く攻めての引き分け、この良い流れが2回戦目の勝因だと思われます。
準決勝の対戦相手は府中市、とにかく良い流れを作る事を胸に先鋒田村が攻めるも引き分け。しかし、大田区一の勝負師、中堅の川名選手の猛烈な攻めの末、面を決め一本勝ち。大将の三森選手は、府中の相手激しい攻めにも関わらず、冷静に引き分けました。
決勝戦は板橋区。先鋒田村は1本取るものの、2本負け。しかし、次鋒の川名選手は相手の選手のペースを乗っ取り、一瞬の隙を狙った冴え渡る面を、そして得意の出小手を決めました。大将三森選手は、得意の突きや居ついたところの面を果敢に攻め、粘りの引き分けで全国への切符を掴むことが出来ました。

いつもお忙しい中、練習試合や、稽古場を設けて下さったり、私達大田区女子の稽古でご指導してくださった鎌田監督をはじめとした大田区剣道連盟の先生方、先輩方、男子代表選手の皆さま、応援に来てくださった皆さま、本当にありがとうございました。
試合中の皆さまの熱い声援にパワーをもらい、今回の結果に繋がりました。
11月11、12日東京武道館で行われます全国青年大会に向けて大田区女子チーム一丸となって邁進して参りますのでご指導ご鞭撻の程よろしくお願い致します。

●報告:東京都青年剣道大会(女子の部) 

渡邊麻子(馬込剣友会)

~全国優勝へのスタートラインへ~
平成28年9月4日(日)東京武道館で行われました、東京都青年剣道大会にて優勝し、3連覇することができました。これにより11月12日(土)・13日(日)東京武道館で開催される、全国青年大会への出場権を獲得致しました。

[メンバー]
監督:鎌田幹雄先生(矢口)
先鋒:川名絵弓(小池)、中堅:有川薫(大田区役所)、大将:三森望美(羽少剣)、
補欠:渡邊麻子(馬剣)

[試合結果]

[試合ダイジェスト]

試合前に鎌田監督が「うちのチーム以上に稽古してきたチームはないから、自信もっていこう!」と声をかけて下さり、円陣で気合を入れいざ一回戦へ。

1回戦:先鋒川名が上段の相手に対し人生で初めてのツキを決め、2本勝ち。初戦のチームに勢いをつける。その後、中堅有川は無理な技は控え、チームの事を考えた試合運びできっちりと大将に繋ぐ。三森も攻めの姿勢を崩さず優勢に試合を進め引き分け、1-0で2回戦進出。

2回戦:先鋒川名がまっすぐな面で一本勝ち。中堅有川は初太刀で面を先制されるも、焦らず落ち着いた試合運びで中盤に出小手を抑え引き分け。1本リードで三森へ。大将の相手は上背がある上段の選手。1本目は相手が打った小手を叩き落とし、面。2本目は面返し引き面で勝負あり。2-0で準決勝へ。

準決勝:先鋒川名が初太刀で小手、相手の袖に剣先が引っ掛かりいついたところを、すかさず面で1本。(普段の稽古から意識していないと出ない技。) 続いて相手が引き胴を打ったところに面を決め、30秒もたたずに2本勝ち。続く中堅は惜しくも2本負けとなるが、チームは対でキャプテン三森へ。大将戦で果敢に攻めるが決着がつかず代表戦へ。「今日は誰にも負ける気がしない」と強い気持ちで三森がコートへ。相手はダイナミックな面が印象的な中堅の選手。まったく心配がない試合運びで、得意の【小手→相手が面に出てきたところを→返し胴】で勝利し決勝戦進出。

決勝戦:有川が足を痛めていた為、中堅は渡邊に交代。その際に有川選手が私の胴に手を当て「ファイト!」と応援してくれた時、改めて今回のチームの強い絆を感じた。試合前に東競の中村はぎ乃先輩が「応援席の豊村先生から一つだけ伝言。麻子はとにかく体当たり。」と背中を叩き、緊張していた私に喝を入れてくれた。

先鋒川名は同級生対決となり、お互い一歩も譲らいない試合で引き分け。中堅渡邊は緊張で序盤足が動かず危険な場面や突然、上段を取るシーンもあったが、皆さんの声援に支えられ何とか引き分け。三森が全員の思いを背って大将戦へ。冷静な試合運びで、最後は準決勝で決めた返し胴が再び炸裂。見事3連覇を決めた。

[最後に]
今回、大会に向けて一日でも多くメンバー全員が集まって一緒に稽古しようと、色々な稽古会にお邪魔させていただきました。その際、どこに行っても、快く受け入れてくださり、激励して下さいました。とても心強かったです。恵まれた大田区の稽古環境に改めて感謝しております。
最後になりましたが、鎌田先生はじめ、日頃より熱心にご指導頂いている大田区の先生方、いつも一緒に稽古して下さる皆様、応援に来て下さった方々、本当にありがとうございました。
今回の優勝はすごく嬉しいですが、それよりも「全国優勝に向けて、無事スタートラインに立てた」といった安心感の方が、みんな大きかったと思います。全国制覇に向け、チーム一丸となって最後まで全力で挑みますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

●報告:平成28年度東京都青年剣道大会(男子の部)

矢口剣志会 松本卓也

平成28年9月4日(日)東京武道館にて表記の大会が開催されました。現在、本大会を女子が二連覇中であり、男子もそれに続けと荻津監督のもと、例年より強化練習を多く実施してきました。今年の都民大会で三位入賞したチームを中心にメンバーを組み、悲願の全国青年大会出場を目指しました。

【選手】
監督:荻津太先生(東競)、先鋒:瀬川(馬青剣)、次鋒:足立(鵜の木)、中堅:佐野(南蒲)、副将:松本(矢口)、大将:坂田(修剣会)、補欠:西村(鵜の木)、山城(修剣会)

1回戦の相手は文京区。現在、筑波大学大学院に在籍する先鋒の瀬川だが、相手が慣れない二刀の使い手ということもあり、本来の実力を出せず一本負け。続く足立は本年大田区の個人戦で三位入賞の実力者。区の代表として初選出であり緊張もあったのか、こちらも本来の動きが見えず引き分け。中堅佐野は都民大会三位入賞の立役者であり、初太刀から惜しい技を連発するも逆に一本負けを喫する。副将松本は勝利が絶対条件であるが、開始早々相手に一本献上し絶体絶命。しかし、そこから執念でドウとメンを取り返し、大将坂田につなぐ。ムードがこちらに傾きかけたと思ったが、初太刀でメンを取られまたもや窮地に陥る。流れを相手に持って行かれたかと思ったが、地力に勝る坂田はメンを連取、代表戦に繋げた。代表戦は大将の坂田が出場、文京区は次鋒の選手が出てきたが、こちらは終始危なげない展開が続き、最後はメンを決めて二回戦進出となった。
続く二回戦の相手は足立区。先鋒瀬川は一回戦とは打って変わった動きでメンとコテを連取し幸先の良いスタートを切る。次鋒は足立に代わって山城が登場。押し気味に試合を進めるも一本が取れず引き分け。リードで回ってきた中堅佐野だったが、本日調子が悪いのか二本負けを喫しスコアはタイに。副将松本は粘りながら引き分けで大将戦に。足立区の大将も力はあったが、坂田は鍔迫り合いから相手の一瞬の隙を見事に捉え、引きメンを決めて一本勝ち。二試合連続坂田の活躍で勝利した。
三回戦の相手は前回本大会優勝の多摩市。昨年とほぼ同じメンバーで構成され、優勝候補の一角であった。先鋒戦はスピード感溢れる好試合になり、相手にメンを奪われるも瀬川は落ち着いてコテを返し引き分け。次鋒は西村がこの試合から登場。西村も都民大会三位入賞のメンバーであったが相手も実力者、お互いメンを一本ずつ取り合う展開となり、引き分けかと思ったが終了間際にコテを取られる。中堅佐野はようやく調子が戻りつつあったが一本は奪えず引き分け。副将松本もなんとか大将にタイで持ち込むために攻めたものの相手の防御が堅く引き分けに。二戦連続で大活躍の大将坂田、この試合も逆転を皆が信じて応援に回った。しかしながら相手の必死の守りに一本が奪えず、無念のタイムアップに。結果、三回戦敗退(ベスト8)という結果に終わった。

振り返って、一回戦での逆転勝ちや二回戦での大将戦につなぐ展開などはここ数年できなかったことであり、強化練習による地力の強化、チームワーク向上の賜物であると思います。一方で、全国大会に出場するにはここから二回勝たなくてはいかず、補欠や試合に出られないメンバーも含めた全体的な地力の底上げが必要であると荻津監督と話し合いました。今後、全体的な力の強化に向け、諸策を講じていきたいと思います。引き続き、ご鞭撻、ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
また、本大会では女子の部で大田区女子が優勝し三連覇、また午後の都民生涯スポーツ大会でも大田区が二連覇を達成しました。本当におめでとうございます。日頃一緒に稽古している仲間の活躍を非常に嬉しく思いつつ、男子も奮起せねばという思いでいっぱいです。

【試合結果】

一回戦 大田区 2-2 文京区 代表戦で大田区の勝利
二回戦 大田区 2-1 足立区
三回戦 大田区 0-1 多摩市

優 勝 青梅市
準優勝 板橋区
三 位 新宿区
三 位 多摩市