■報告:都民生涯スポ-ツ大会

監督 理事・岡本 徹(鵜の木剣友会)

都民生涯スポ-ツ大会剣道部門の試合が9月9日(日)綾瀬の東京武道館にて、午前の青年大会に引き続き行われました。この大会は女性3人(先鋒:35歳以上、中堅:40歳以上、大将:45歳以上)による団体戦です。今年も昨年と同じく先鋒から土野順子(東競)・川井みつ江(キヤノン)・嘉村三奈子(東競)のメンバ-で参加しました。昨年は見事に優勝できましたので、今年は連覇を目指しての戦いとなります。
まずは羽村市、文京区との3チ-ムによる予選リ-グです。開会式前の練習を見ていましたが、どちらのチ-ムもなかなか良い動きと鋭い竹刀の振りをしていて、今年は昨年以上に予選リ-グから厳しい戦いになるかもしれないと感じました。
初戦は羽村市との試合です。常勝土野選手がメンを1本先取しながらも、ド-を取り返えされて引き分け。試合前の危惧が頭をよぎりますが、中堅・大将が2本勝ちして、難しい緒戦を勝利できました。2試合目の文京区との試合は少しリラックスしてエンジンもかかり、3人とも2本勝ちでの6-0の勝利となり、無事予選リ-グ突破となりました。
ここからは決勝ト-ナメントで、それぞれのポジションで必ず勝敗を決する(無制限の延長あり・引き分けなし)形式となります。ここでは、ひとやまシ-ドとなっていて、リ-グ戦を抜け、江戸川区との試合に勝利した渋谷区との試合となりました。
先鋒の土野選手はいつもどおりの気合と鋭い動き・技の冴えで攻めるも決めが少し足りず(いつもは旗の上がる得意のすり上げメンをなかなか取ってもらえず)逆に、メンとコテを取られての2本負けでした。中堅の川井選手は厳しい状況の中でありながらも、じっくり、落ち着いて攻め、見事な出コテを取り1本勝ちで勝利しました。続く大将の嘉村選手は、勝敗の分かれるきつい場面でしたが、非常に落ち着いた安定した試合運びでコテとメンの2本勝ちで勝利し、この時点で準決勝進出となり、3位以上が確定しました。
続く準決勝は一昨年決勝で敗れた因縁の日野市との試合となりました。先鋒の土野選手は相変わらずの素早い動きと攻め、激しい気合で相手の北原選手を攻めますが、なかなかお互いに決定打が出ません。延長突入かと思われた頃、お互い渾身の力でメンに飛び、こちらからは完全に取ったと思われましたが、相手に3本上がってしまい(本人もかなり悔しがっていました)、そのまま1本負けとなってしまいました。これで後が無くなった中堅の川井選手ですが、いつもどおりの我慢の攻めで強敵古谷選手に1歩も引けをとりません。そのまま時間無制限の延長戦に突入し、張り詰めた雰囲気の中、川井選手が得意のコテメンに出たところ、古谷選手がメンを合わせました。これまた、こちらから見た限りでは川井選手のメンかと思われましたが、相手に3本上がってしまい、チームの敗戦が決まってしまいました。大将の嘉村選手は、最後を締めるべく果敢に戦い、メンを先取されましたが、コテを取り返して引き分けとなりました。
以上のように、今年は日野市へのリベンジとねらっていた連覇もならず惜しくも3位となりましたが、選手の皆さんは本当に普段どおりの実力を充分に発揮した素晴らしい試合ばかりでした。そして立派で、学ぶところの多い試合だったと思っています。選手の皆様、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。いつもながら最後まで応援頂きました皆様に御礼申し上げ、大会の報告とさせて頂きます。

■報告:東京都青年大会

女子の部監督 理事・岡本 徹(鵜の木剣友会)

9月9日(日)午前10時より綾瀬の東京武道館にて、東京都青年大会剣道の部が行われました。
男子の部は先鋒:高岡慎也(剣心会)・次鋒:大島恵太(小池自治会剣道部)・中堅:青木康和(大田区役所)・副将:坂田和也(相生剣)・大将:杉浦佳夫(高砂香料)・補欠:佐藤友泰(新宿小)・監督:荻津太(東競)で参加しました。一昨年・昨年と大変惜しいとはいいながらも連続で1回戦で負けていましたので、今年こそは念願の全国大会出場を目標に、「大田区対外試合若手稽古会(仮称)」と称して、有望選手を集め、合同稽古、練習試合、対外試合等、例年以上に稽古を積んできました。その結果、監督の熱い思いもあって、選手同志の団結力は今まで以上により強く、チ-ムが結束し全員一丸となって戦うという強い絆が出来ていました。
1回戦は八王子市との対戦です。先鋒から順に、チームに勢いをつける素晴らしいメンを2本取っての勝ち、コテを先取しながらも粘られてメン・メンでの逆転負け、素早い攻めと歯切れの良い動きでメン・コテの見事な2本勝ち、安定した試合運びでメンとコテの2本の勝ち、ここでチ-ムは勝利と決まりました。そして大将も気を緩めず、しっかりと基本打ちのようなメンを2本決めての勝利となりました。
続く2回戦は多摩市との対戦です。この試合も、先鋒から順に、かなり粘ってコテの1本勝ち、メンの1本負け、コテの2本の勝ち、基本のようなコテからのメンで1本勝ち、コテを取られての1本の負けでしたが、1回戦に続き副将でチ-ムの勝利を決めるという好調ぶりです。ここでベスト8。次の準々決勝に期待がかかります。
準々決勝の相手は強敵日野市です。ここまで2連敗の次鋒を佐藤選手にメンバ-変更して臨みました。結果、先鋒高岡選手はこれまでの好調を持続し、得意のメンで先取。途中、見事な逆ド-を取られ、延長になるも、ひるまず真っ直ぐなメンで勝利。素晴らしい精神力でした。次鋒佐藤選手も2刀にとまどう相手を苦しませ、得意のメンを取って逃げ切っての勝利。中堅青木選手は素早い動きで得意のコテを先取するも、メン・コテを取られての逆転負け。副将坂田選手は、相変わらずの落ち着いたたたずまい。しっかりとした構えと鋭い攻めで相手を圧倒。見事にメン2本で勝利。大将の杉浦選手はメン2本を取られてしまいましたが、見事に準決勝進出を決めました。
ここまでくれば念願の全国大会まであと1勝です。ただ、準決勝の相手はまさに強豪・強敵の江東区です。
これまで好調だった先鋒高岡選手は、いぜん思い切りのよいメンで相手を攻めますがなかなか決まりません。延長になった開始すぐに、その得意のメンをド-に返されてしまい、善戦が光りましたが、惜しくも1本負け。次鋒佐藤選手も上手く相手の攻めを防ぎ、果敢に攻めるも1本には至らず、そして8分にも及ぶ攻防の結果、引き分け。中堅青木選手は残念ながら、相手の術中にはまってしまい、メンを2本とられての負け。ここでもう後が無くなりますが、副将坂田選手は全く焦りみせずに堂々の戦いで、見事なコテ2本を取っての勝利。これで、大将が2本勝なら本数勝、1本差でも勝てば代表戦ということになりました。期待のかかった大将の杉浦選手ですが、開始すぐにコテを取られてしまいます。
まだここから逆転すれば代表戦ということで更に死力を振り絞って健闘しますが、力及ばず更にコテを取られて負けてしまいました。
今大会は特に全選手が気持ちで負けず、精一杯実力を発揮しての戦いで、全国大会は逃して悔しいものの久しぶりの3位入賞という大健闘の結果でした。選手の皆様並びに荻津監督、大変お疲れ様でした。
一方、女子の部は先鋒:有川薫(大田区役所)・中堅:醍醐和絵(キヤノン)・大将:竹内佳代子(小池自治会剣道部)・監督:岡本 徹(鵜の木剣友会)で参加しました。
1回戦は足立区との対戦でした。先鋒の有川選手は、少し緊張気味ながらも、素早い動きで良い技を出していました。何本か「これは1本か」というような打突もありましたが、3分では勝敗が決まらず延長戦となりました。延長に入っても同じような展開で、やはり惜しい技がありながらも引き分けとなりました。中堅の醍醐選手は強気な攻めで積極的に打って出ます。それでも相手もさるものでなかなか1本になりません。延長突入かと思われた残り時間わずかな時点で、醍醐選手が思い切ってメンに行ったところを逆に相手に出コテを決められてしまい、そのまま1本負けとなってしまいました。(強度が不十分と思えたコテで、ちょっと残念でした)。大将の竹内選手の相手は上段。試合前にわかっていたので杉浦選手から対策を聞いていましたが、実際なかなかの強敵です。竹内選手はしっかりと守りながらも反撃するという落ち着いた試合運びでしたが、なかなか決めきれません。危ない技を凌ぎながら、精一杯戦いましたが、先鋒と同じく、3分では勝敗が決まらず延長戦となりました。延長に入っても同じような展開で、惜しい技がありながらも結局決めきれずに引き分けとなりました。結果、0勝1敗2分けで惜しくも1回戦敗退となりました。
以上のように男子は3位という素晴らしい結果を残しましたし、女子も、もう少しで一本が決められるようになると感じています。これも島村先生を始めとし、荻津監督・鎌田先生を中心とした「若手稽古会」での強化の成果だと思っています。来年は男女そろって全国大会に出場できるよう、1年かけて更なる強化をしていきたいと思っています。
当日、応援してくださいました皆様、関係各位に御礼を申し上げ、大会報告とさせて頂きます。

■報告:第45回少年剣道大会

巣鴨学園/平成24年9月2日(日)
監督 矢口剣志会 鎌田幹雄

この大会は戦前の昭和6年に第一回大会が行われ戦争を経て昭和43年に再開され今日まで45回を数える伝統ある剣道大会です。
出場チームは東京都23区、西東京の各市の代表選手、関東近県の名だたる道場が出場、夏の全国大会で優勝、準優勝の道場も参加する高いレベルの大会です。
大田区も、小学生は大田区夏季大会で圧倒的な実力を発揮した東競武道館で編成 先鋒 落合(祐)、次鋒 笠原、中堅 鷲崎、副将 落合(海)、大将 井手  中学生は先鋒 レブランク(東競)、次鋒 金田(池上警察)、中堅 北井(貝塚中)、副将 岡田(東競)、大将 齋藤(池上警察) 特に大将の斎藤は今夏の関東大会、全国中学校大会に個人で出場という実績を持ち、現在の大田区の最高のメンバーを揃えて臨みました。
チームから各1名出られる個人戦では小学生は9月に行われる全国剣道大会の東京都代表として出場が決まっている井手が出場健闘しましたが2回戦敗退。
中学生は貝塚中の不動の大将北井が出場しベスト8を掛けた試合で世田谷区(国士舘中学)の谷選手に延長の末敗退。
自信を持って臨んだ団体戦ですが小学生は日野市、中学生は青梅市と対戦しどちらも大将勝負にもつれる接戦でしたが惜しくも敗退でした。
この伝統あるレベルの高い大会で是非来年は上位進出を誓い、今回の報告とさせていただきます。