■連絡:各事業の中止・延期について

標記について、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震にともない、3月17日に 開催した理事会・評議員会の結果、下記の事業を中止又は延期することになりました。

つきましては、何卒ご理解賜るとともに会員の皆様に周知徹底下さいますようお願い申 し上げます。

各事業の中止・延期について

■報告:『指導者講習会』並びに『審判講習会』

大田区剣道連盟 副会長 荒川 春男

3月13日、「東北関東大震災」が発生してから2日目、目を覆いたくなるような被災地の惨状を伝えるテレビ報道に眼を赤くしたまま講習会会場の大森高校へ着きました。

大田区剣道連盟の22年度最後の行事となる『指導者講習会』」と『審判講習会』が午前と午後とで開催されたのですが、心配した欠席者は多くならずに済みました。

定刻、西岡会長の挨拶に激励され、50名近い受講者から熱気が感じられました。

今回は、体育館が使用出来ないために剣道場を使うことになり、少し狭いのではと心配されましたが、講師豊村先生の絶妙な采配により見事に払拭されました。

今後の体育館使用についての剣道場と卓球場活用も参考になりました。

午前中は、先ず『日本剣道形』で「大田区の皆さんは、全体的にとても上手だ」と豊村先生に持ち上げられて、一同ニッコリ?みんなやる気が出てきた!。

指導は一本ずつ丁寧に『打太刀』と『仕太刀』それぞれの要点と両者の関係を解り易く説明された後に、分解してゆっくり、あるいは素早くしっかりと細部に亘り何度も模範を示してくださる。受講者は目にしっかりと焼き付け、耳をかたむけ、体にその全てを吸収しようと集中しているようでした。

今回は高段者には理合を、その他は実技をより深く、練度を高めるためが目標でした。

参加者を二組に分けて交替しながらの実習で、一組が形を打ち、他の組は見学となった。

他人の演武を見て、自分の形との違いやその良し悪しを考える、見られていることを意識することで、緊張感をもった形を打ち、見てもらおうという素直な気持ちになる等これがとても良い効果を上げたと思います。

“指導を受ける・よい手本を見る・向上心を持って努力、反省を繰り返す”日頃からこの様に何度も繰り返し修行していくことが大切です。

午前の後半は『木刀による剣道基本技稽古法』の講習となった。

ほとんどは、前回よりも上達されており日頃、稽古されているように見えましたが、なかには全く初めての様な受講者もおりました。

指導者としての心がけを忘れる事無く、日頃より精進してほしいと思います。

午後は『審判講習会』でした。

こちらも二組に分かれて充分な時間をかけ、全員が審判実習を行いました。

有効打突の見極めはいくらやっても難しいものです。

豊村先生のご指導は、いつも楽しく、理解し易い、そして受講者の心理をよくつかんでは引き込んでしまう。それは「基本を大切にして素直な気持ちになり、人に負けない

努力をすれば必ずよくなる」そして「指導者と学ぶ者が、共に楽しく一緒に学ぶことの大切さをご教示されていると思います。

先生の教えを大切に守り『師弟同行』を実践しながら修行に励みましょう。

今回の講習で学んだことを大田区民大会、日々の稽古に活かしていただくことをお願いして報告と感想といたします。

■報告:第6回東京都少年剣道大会

岡本 徹(鵜の木剣友会) 鎌田幹雄(矢口剣志会)

平成23年3月6日(日)、綾瀬の東京武道館にて第6回東京都少年剣道大会が開催されました。この大会は、木刀による剣道基本技稽古法よる判定試合と普通に面をつけての1本勝負の試合の合計で勝敗を争うという形式の大会です。(詳しい要項は前年の報告を参照してください)

今年も大田区からはA・Bの2つのチ−ムが参加しました。大田区Aチームは監督:岡本、選手(先鋒から順に)笠原(美)・鷲崎(大)・鷲崎(亜)・阿川・高林・笠原(七)・木本(いずれも東競武道館)というメンバ−で臨みました。まずは3チ−ムによる1次リ−グです。最初に西東京C(小平市)と対戦しました。このチ-ムは先に江東区との対戦で、判定で7勝0敗、1本勝負でも7勝0敗と完全勝利してきたチ-ムで、その試合を見ていて、とても強豪だと感じていました。すると、やはりちょっとした旗の別れ方もあって、基本技稽古法の判定では2勝5敗と負け越してしまい、嫌なム-ドが漂いました。が、1本勝負ではなんと逆に5勝1敗1分けとなりト-タル7勝6敗1引き分けで、きわどく勝利することができました。続く江東区との対戦では判定で6勝1敗、1本勝負でも7勝0敗とこちらは余裕で勝利し、1次リ−グを1位で抜けることが出来ました。

次は1次リ−グを抜けてきた3チ−ムによる2次リ−グです。ここではまず練馬区Bとの対戦です。このチ-ムは1次リ−グで前年度優勝の町田市を破って勝ち上がってきた強豪チ−ムです。2次リ−グでも、もうひとつの西東京G(府中市)をすでに破ってきていました。なんとしても勝つぞという強い気持ちで臨みましたが、基本技稽古法の判定で0勝7敗と思わぬ数字となってしまいました。その後の1本勝負で5勝1敗1引き分けと盛り返しましたが、ト-タルでは及ばず、負けてしまいました。基本技稽古法の判定で、旗判定が2-1と分かれて負けた試合が4試合もあり、そのうち2試合でも入れ替わっていたら、緒戦と同じで逆転勝ちできた計算になり、とても惜しい、そして悔しい敗戦でした。この時点で練馬区Bは2勝となり、大田区Aの2次リ−グ突破(3位入賞以上)は無くなりました。それでも、もうひと試合、これまでやってきた最後の力を振り絞って、西東京G(府中市)と戦いました。結果、判定は5勝2敗、1本勝負では1勝4敗2分けで、ト-タル6勝6敗2引き分けと引き分けに終わりました。

大田区Bチームは監督:鎌田、選手:(先鋒から順に)野本(弥)・井出・古橋・遠藤・五十嵐・野本(菜)・三橋(次鋒と三将は蒲田小・他は矢口剣志会)というメンバ−で臨みました。

緒戦は練馬区Aでした。基本では4勝3敗でしたが、1本勝負では2勝4敗、合計で惜しくも1本差で負けてしまいました。

次に西東京B(あきる野市)でした。ここは昨年準優勝した強豪チームです。基本で2勝5敗、1本勝負でも2勝5敗の合計4勝10敗で負け、2次リーグに進むことはできませんでした。

この大会も6回目ということで、今度こそ3位入賞以上をと精一杯稽古を積んできたつもりでした。実際、Aチ-ムが僅差で負けた練馬区Bが準優勝でしたし、Bチ-ムが接戦だった西東京B(あきる野市)は前年度準優勝チ−ムで、2次リ-グでは今年優勝した西東京E(調布市)に6-7で負けたくらいです。このように、少しずつトップとの差が縮まってきているように感じてはいますが、やはり真に優勝を狙うとなると、その差が実際には大きいのも事実です。今年優勝した調布市は1年間掛けて、市の剣連をあげ、計画的に選手の強化に取り組んでいたとのことです。大田区では1級審査で木刀による剣道基本技稽古法が取り入れられていますので、各団体で以前よりはしっかりと稽古されてきていると思っていますが、この大会で更なる上を目指すのであれば、もう少し長期的な視野での強化が必要かと思います。

最後になりますが、当日応援に来て頂きました皆様、お忙しいなか、有難うございました。また、瀧澤明美先生と保科久美子先生におかれましては当日の審判の労、大変お疲れ様でした。更には係員をされていた田園調布支部の先生方も一日お疲れ様でした。そして、いつもながら丁寧なご指導を頂きました東競武道館の豊村先生と瀧澤先生遠藤先生にも心より感謝を申し上げ、今回の報告とさせて頂きます。